【行政書士】憲法勉強法とおすすめテキスト・参考書

憲法テキストイメージ画像

この記事では行政書士試験憲法の勉強法を、特に独学学習者に向けて解説したいと思います。

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行政書士の憲法は点がとりやすい科目

行政書士試験における憲法は他の科目に比べて得点が取りやすいです。

配点は300点中28点とそこまで高くはないですが、憲法はかける労力の割に得点を取りやすいので、コストパフォーマンスが高いといえます。

なぜ憲法が得点を取りやすいかというと、憲法という法律自体が他の法律に比べて内容を理解しやすいからです。

憲法が扱う分野は自由権や社会権、平等権など人間の根幹に関する部分を扱っておりますので、他の法律を勉強する場合に比べて具体的なイメージを持ちながら勉強することが容易です。

勉強している内容を自分の場合に置き換えて想定しながら勉強できるので、他の無機質な法律たちに比べて内容を理解しやすいです。

内容がわかりやすい分、勉強へのモチベーションを保つことも容易です。

憲法の勉強は好きで、苦痛にならないという人も多いのではないでしょうか。

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行政書士独学学習の鉄則

このブログでは行政書士試験の独学学習者に向けて正しい勉強法を解説しております。

その中で口を酸っぱく言っていますのは、「行政書士試験はオールインワンタイプのテキスト一冊では乗り切れない」ということです。

オールインワンタイプのテキストとは例えばこういうテキストです。

このタイプのテキストは全科目をコンパクトに一冊にまとめている分、各科目の説明がおろそかになっています。

単なる情報の羅列に留まっていて、読者に内容を理解させようという工夫がありません

ある情報に対する具体例や背景知識などが欠如しているので、知識を根底から理解することができません

書いていることが理解できないので、それをわからないまま覚えることになってしまい、知識が脳に定着しません。

また内容を理解できないということは、勉強が非常につまらないものになり、学習へのモチベーションが著しく落ちてしまい、結果的に行政書士合格へ向けての継続的な学習ができないことになってしまいます。

最悪の場合はそのまま行政書士取得をあきらめることになってしまうでしょう。

内容が理解できないということは、行政書士合格への道を遠ざける要因になってしまいます。

各科目の専門のテキストを買う必要性

ではどうすれば行政書士合格を手中に収めることができるのかというと、それは「わかりやすいテキストを買うこと」つまり「行政法なら行政法の、民法なら民法の専門のテキストを買う」ということです。

例えば以下のようなテキストです。

これらのテキストは各法律を一から丁寧に、紙面をかけてたっぷりと解説してくれています。

専門用語もしっかり解説してくれていますし、具体例が豊富で読者に内容を理解させようという仕組みが整っています。

その分ページ数が多くなっていますが、それは問題ではありません。

これらのテキストを使えば学んでいる内容を理解しながら勉強を進めることができるので、勉強に対する苦痛をいくらか取り除くことができます。

「わかる」ということは脳への快感になります。

「知る」という作業が楽しいものになります。

勉強が楽しいので、学習に対するモチベーションを保つことができます。

継続的な学習ができるので、挫折する確率も低くなり、行政書士合格を手中に収めやすくなります。

ある知識に対して例えば「なぜそれがあるのか」であったり「それがどう役立っているか」ということがわかると、その知識を根底から理解することができるので、無理な暗記に頼ることなく自然とその知識を覚えることができます。

無理な暗記に頼った知識よりも、内容を理解して自然と覚えた知識の方が脳への定着は早く、長いのではないでしょうか。

無理やりの暗記を減らせばその分、多くの知識を脳に蓄えることができます。

内容を根底から理解した知識はそれを引き出すのも容易でしょうから、問題を解くときにも簡単に出てきてくれます。

分厚いテキストを使うということが薄いテキストを使うよりも結果的に行政書士合格に近づけるということを覚えておいてください。

憲法は例外

さてこれまで行政書士の勉強には、それぞれの科目の専門のテキスト・参考書を使うことが鉄則だということを説明してきましたが、憲法に限ってはそれが必ずしも当てはまりません

なぜならこの記事の冒頭でも説明しましたが、憲法というは法律はもともとわかりやすいからです。

行政法や民法、商法・会社法といった科目は法律自体が非常に難解なので、わかりやすいテキストを買わないと太刀打ちができなくなってしまいます。

ですが憲法という法律は内容が理解しやすい法律です。

わかりやすい法律なので、憲法については必ずしも個別のテキストを買う必要はないのです。

オールインワンタイプのテキストに含まれている憲法の項で、十分に行政書士試験に対応できる力が身に付きます。

オールインワンタイプのテキストの憲法を2周ほど読んで、あとは問題を解いて応用力をつけていけば、行政書士合格に必要な水準までは持っていくことができます。

憲法で満点を狙うなら

ただしそれで満点を狙うことができるかというとそうではありません。

行政書士試験における憲法は満点を狙うことが可能な科目です。

28点中28点を取ることが十分可能な科目です。

そして満点を取るにはオールインワンタイプのテキストのみでは力不足です。

オールインワンタイプのテキストに書いてあることは、行政書士合格に必要十分な程度しか記述されていません。

満点を狙うには細かいところまで抑える必要があります。

満点を取るためには憲法専門のテキストが必要になってきます。


ただし必ずしも満点を狙う必要があるかというとそうではありません。

満点を狙うには相当の労力をかけなければなりません。

しかも最大限の労力を注いだからと言って、本番で満点が取れるかというとそうではありません。

試験にはどんな問題が出るかわからない以上、勉強がおろそかな分野が出題される可能性もあります。

運が良ければ勉強した部分が出るでしょうが、運が悪ければ全く知らない問題が出てきます。

憲法の配点は28点程度しかいない以上、憲法の勉強に必要以上の労力を注ぐ必要性は低いと言わざるを得ません。


ですので憲法の勉強については基本的にはオールインワンタイプのテキストのみで問題ありません。

オールインワンタイプのテキストのみでも8割以上の得点を取ることは十分可能です。

コストパフォーマンスの高さを望むなら、満点を狙って大きな労力を注ぐより8割の得点を狙って必要十分の労力を注ぐ方が賢明と言えます。

辞書的テキストを用意する

憲法の専門のテキストはいらないと言いましたが、オールインワンタイプのテキストをメインに進めて、専門のテキストを辞書的に利用するという方法はありだと思います。

問題を解いていてわからないことがあった場合やオールインワンタイプのテキストを読んでいて説明が不十分なところがあったときに、専門のテキストを開いて当該箇所を辞書的に参照するという方法です。

余分なお金がかかってしまいますが、この方法は試験対策として非常に効率的な方法だと思います。

必要以上の労力をかけることなく、満点を狙うことも可能なコスパに優れた勉強法です。

お金に余裕がある人は、ぜひともこの方法で勉強を進めましょう。

どのテキストを買えばいいか

憲法の専門書、辞書的テキストとしておすすめのテキスト・参考書を紹介したいと思います。

と言いたいところですが、行政書士試験レベルでの憲法の専門書としておすすめできる参考書がほとんどないというのが本当のところです。

ちなみにですが、私が受験生時代に使ったのは以下のテキストです。

こちらのテキストは正直言ってあまりおすすめできません

ストーリー仕立てで憲法のそれぞれのトピックを初心者に向けて優しく解説した本です。

ですがその説明がまるで中学生や高校生に向けたような語り口で、あまりにも内容が易しすぎて物足りないところがあります。

説明が冗長で勉強を進めるのが少し億劫になるところがありました。

ページ数は厚いのですが、その割に内容が薄いです。

本は厚いのに細かい知識が載っていないことが多々あって、試験用の参考書としては不十分なところがあるように感じました。

買うには買ったのですが、結局勉強はオールインワンタイプの憲法をメインに進めて、国家試験受験のためのよくわかる憲法を使うことはあまりありませんでした。

私としては国家試験受験のためのよくわかる憲法はあまりおすすめしません。

買うなら別のテキストがいいでしょう。


一応、「買うならこれがいいんじゃない?」というテキスト・参考書を挙げておきます。

あくまで一例として挙げるだけですので、買うときはしっかり自分の目で確認してから購入することをおすすめします。

一冊目はこちら

私はこちらのシリーズの行政法を受験生時代使っていたのですが、そちらの方は非常にわかりやすい良書でしたので、同じシリーズの本書も良書なのではないかと推察します。

あまりページ数が厚くないみたいなので、細かい知識が載っていない可能性もあります。
そのあたりは注意してください。


辞書的テキストとして使うならこれらのテキストがおすすめです。

これらのテキストは司法試験を受けるような人が買うテキストです。

ですので疑問に思ったことはほぼすべて間違いなく載っているでしょう。

一から読む必要は全くなく、オールインワンタイプのテキストではわからないことがあった時にだけこれらのテキストを辞書のように繰って、知りたいことを調べます。

あくまで補助として使うだけで、メインはオールインワンタイプのテキストで進めていけばいいです。

これらは単体としては完全に行政書士試験レベルを超えていますので、全部を読む必要は全くないことに注意してください。

辞書的にこれらを使って効率よく勉強を進めていくのがおすすめです。

ただしこういった書籍は値段が高いので、あまり費用をかけたくない人は必ずしも買う必要はありません。

憲法という法律は制定されてから一度も改正されたことがない法律ですので、古い版の本でも基本的には問題がありません(ただし古い版の本には最新の判例が載っていないことには注意)。

中古本に抵抗がない人は、中古で安く手に入れてもいいでしょう。


憲法のテキストとして「これ!」と言っておすすめできるテキスト・参考書があまりないのが現状です。

ぜひとも自分で書店に行って自分の目で「これはよさそうだ!」とフィーリングが合う本を探すのがおすすめです。

テキスト一つとっても人によって合う合わないということがありますので、直接自分で書店に行って自分に合う本を探すのが大切です。

いくら評判の高い本でも「自分には全く合わない、わかりにくい」ということが起こり得ますので、テキスト選びには慎重になりましょう。

判例集を買おう

さてこれまで憲法のテキスト選びについて解説してきましたが、実は憲法を勉強する上でもう一つ大切な本があります。

それは判例集です。

他の科目でも判例を抑えることは大切なのですが、憲法においてはそれが顕著です。

憲法というのは人間の根幹に関する問題を扱った法律ですので、どうしても裁判例が豊富になります。

そして行政書士試験では判例に関する問題が多数出題されます。

その時に判例についての知識がなければ全く太刀打ちできません。

行政書士試験憲法では多肢選択式の問題が出題されますが、その時に判決文を丸々写した問題が出題されることもあります。

これは判例についての知識があれば難なく解ける問題ですが、逆に判例の知識がなければかなり苦戦します。

憲法では判例を抑えておけば楽々解ける問題が多数出題されますので、判例集を買って判例の勉強をすることが非常に大切になります。


判例はテキストにも載っていることは載っているのですが、それはほとんどすべてが要旨を記載したのみで、説明がかなり簡素なものになっています。

それだけでは判例についての知識を深めるのは難しいです。

また、テキストに載っている判例は主要なものを挙げただけで、細かいところは載っていないことが多いです。

それに判例の索引がないテキストもあり、その場合は調べたい判例があった時に探すのが非常に面倒で、著しく勉強の効率が下がります。


判例集には判決文を十分な量載せており、その裁判の経緯や背景もきっちり記載してくれています。

またわかりやすいようにその判例のポイントを的確にまとめたセクションもあります。

判例集があれば判例の学習をスムーズに効率よく進めることができます


判例集がなくても一応学習は進めることが可能ですが、行政書士合格者として言うなら判例集は絶対あった方がいいです。

あるとないのとでは学習の効率が著しく変わります。


判例集には様々なものがありますが、行政書士レベルでいうと下記のような書籍があります。

行政書士試験レベルなら上記のもので十分だと思います。

たまに欲しい判例がなかったりすることはありますが、それは仕方ないです。

司法試験レベルのものを買えば欲しい判例がすべて載っているでしょうが、そのレベルのものだと1冊では済まなくなります。

少なくとも5冊は必要で、場合によって10冊近くいくこともあるでしょう。(憲法以外の判例集も買う場合の話です。普通、判例集は法律毎に個別に販売されます。憲法の判例集だけを買うというのも手ですが、他の法律科目でも判例の知識を問う問題が出題されますので、幅広く判例を収録した上記のタイプの判例集を買うのが行政書士試験対策としてはおすすめです。)

行政書士合格のみを目指すなら、上記のもので一応事足ります。

載っていない中でどうしても知りたい判例があるなら、ネットで調べるなりして補完しましょう。


判例集をうまく使って効率よく憲法の勉強を進めましょう。

憲法の勉強の進め方

憲法の勉強の進め方は基本的にシンプルです。

①テキストを2周ほど読む
②過去問や問題集を解く
③気になるところは適宜辞書的テキストや判例集を参照する

これだけです。

過去問は基本的には2周ほどすれば合格レベルの水準には達すると思います。

重要なのは問題の解説を読んだだけでは満足せず、適宜テキストや判例集でその問題がカバーしている分野を調べて、関連する知識を同時に深めていくことです。

過去問や問題集を漫然と説いているだけでは絶対に合格レベルの水準には達しません。

適宜いつも使っているテキストに戻って、基礎知識を確認しましょう。

問題に判例が出てきたら、その判例を判例集で調べて判例に関する知識を深めましょう。

条文が出てたら六法で必ずその条文を確認しましょう。

そうやっていちいち調べる癖をつけていたら、勝手に実力は上がっていきます。

気づくと本試験で満点に近い点数を得ることができるレベルにまで達しています。

馬鹿みたいに問題だけを解いていても絶対に実力は上がりません。

そのことだけには注意しましょう。

行政書士試験憲法のおすすめテキストと勉強法まとめ

行政書士試験において憲法という科目は比較的点数を取りやすいです。

他の科目に比べればコストパフォーマンスが高いと言えます。

ですが漫然と勉強していても高得点は取ることはできません。

この記事をしっかり読んで正しい勉強法を身につけましょう。

正しい勉強法を実践しさえすれば、憲法で高得点を取ることは容易です。

特に判例集が重要で、これをうまく使えば非常に効率的に勉強を進めることが可能です。

判例集で判例の知識を深めて、行政書士試験憲法をうまく乗り切りましょう。

行政書士受験生の未来の栄光を祈ります。


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